2013年10月30日水曜日

古楽器で楽しむバロック音楽inアミーゴ vol.6 終了しました!

台風の進路にひやひやしながらも、10月26日(土)、私が企画している
「古楽器で楽しむバロック音楽inアミーゴ!」の第6回目が無事に終了いたしました!
 

今回のサブ・タイトルは、”ダンサーがやってきた!”。
バロック・ダンスの服部雅好さん、武田牧子さん、そしてリュートの佐藤亜紀子さんをお招きして、演奏もダンスも両方楽しめるプログラムにしてみました。

前日の夕方に会場リハーサルをした時は、ホールの屋根に当たる雨の音があまりに大きく、もしこのままだったら演奏はやめて、ダンスのワークショップにしたほうがいいのでは・・・、と話すなど、心配しましたが、当日は、開演時間の14時には大分雨も収まり、無事に開幕いたしました!


今回は、バロック・ダンスが花開いたフランスのルイ14世時代の音楽(ガロ、オトテール、ド・ラ・バール)を中心に、少しテレマンやバッハなども入れたプログラムになりました。

ダンスのお二人には、衣装を三種類も用意していただいて、バラエティに富んだダンスを披露していただきました。

 
 

↑これは、貴族の格好。宮廷での舞踏会のイメージで、クラント、ブレ、サラバンド、パスピエなど踊っていただきました。




↑これは、アルルカン(道化)の格好。アルルカンのシャコンヌを2種類と、マリエ(結婚)という曲を踊っていただきました。



                 ↑途中で絡まれたり(?)しました。



最後には、ダンスの服部さんの声かけで、リュートの演奏に合わせて、お客様も一緒に、手をつないで歩いて輪になって楽しめる踊りをしました。
会場いっぱいに輪になって、とても楽しかったです!


次回の「古楽器で楽しむバロック音楽inアミーゴ」、内容、日時などは未定ですが、1年に1回くらいの感じで続けていけたらと思っています。

今回もたくさんのお客様にお越しいただき、無事に終えることができました。
どうもありがとうございます!
また楽しんでいただけるコンサートを目指して、これからも精進していきたいと思います!


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以下、当日のプログラムに載せた解説文です。



 今日のプログラムに登場する作品は、ほとんどがフランスのルイ14世(在位1643~1715年)の時代に作られた、或いはそれに関連するものです。

 ルイ14世はフランス絶対王政全盛期の国王で、「太陽王」と呼ばれました。わずか5歳にして即位し、宰相マザランの死去後は、内政も外交も積極的に自ら統治しました。フランスは当時、人口約2000万人で、ヨーロッパ随一の国力を持ち、その陸軍力をもって侵略戦争を続け領土の拡大を図りました。

 一方、豪奢なヴェルサイユ宮殿をパリの南西約20キロの所に数十年かけて造営し、王自らもそこに住むだけでなく、貴族や官僚など約5千人を宮殿に住まわせ、その周辺の付属の建物等に約15千人の兵士や召使などを住まわせたと言います。この巨大な宮廷は国力の充実を誇示するのにうってつけで、その後、ヨーロッパ各国にヴェルサイユを真似た宮殿がいくつも登場しました。

 ルイ14世の絶対王政は文化の面にも及びます。文化芸術の諸分野で、アカデミーという組織を設立し、全てが王の趣味に沿って統制できるよう、体制を整えました。(1661年舞踏アカデミー設立。1672年音楽アカデミー設立。)

 
こうした、権力が集中した絢爛豪華な宮廷とアカデミーを背景に花開いたのが、今日ご覧いただくバロック・ダンスであり、フランス・バロック音楽です。この時代、ダンスは貴族のたしなみとされていました。王侯貴族の結婚や誕生、戦争の勝利、重要人物の来訪などに際して舞踏会が度々開催され、そこで踊る機会を得た者は、時に数百人にもなる観衆の前で、マナーや知性、技量など全てを完璧に示さなければなりませんでした。こうした舞踏会でよく踊られていたダンスは、クラント、メヌエット、ブレ、ガヴォット、ジグ、パスピエなどでした。

 舞踏会の他にダンスが踊られたのは、オペラやバレエなど劇場作品においてでした。これらは、歌、器楽、舞踏、演劇などの芸術を結集し、華やかな舞台装置や衣装を用いて上演されました。

 
バロック・ダンスを現代でも再現できるのは、当時の舞踏譜が残っているお陰です。現在、最も広く用いられているのは、1700年にR-A.フイエ(1659-c1710)が、理論書「コレグラフィ」で提唱した舞踏記譜法によるもので、これは、フイエに先駆けてそれを研究していたと考えられるルイ14世のダンス教師、P.ボーシャン(1631-1705)の名も取り、現在ではボーシャン=フイエ・システムと呼ばれています。(プログラムの表紙にその一例があります)

 音楽においても、ルイ14世の大のご贔屓であったJ.B.リュリを筆頭とした宮廷音楽家達によって、独特な音楽文化が形成されました。宮廷における舞踏の流行と相乗してたくさんの舞曲が書かれ、それらは単なるダンスの伴奏としてだけではなく、純粋な器楽曲としてまとめられ”組曲”となりました。

 今日お聴きいただくリュートは、チェンバロと共に、17世紀後半のフランスにおける組曲の発展に大きく貢献した楽器です。またフルートは、それよりも少し遅く、18世紀に入ってからアマチュア演奏家に大きな人気を得て、ラ・バールやオトテールらによる組曲集が出版されました。 


2013年10月1日火曜日

オペラ 「レ・パラダン」終了

9月27日、練馬文化センター大ホールにて、ラモーのオペラ、「レ・パラダン」Les Paradins 公演に参加しました。

このオペラ、なかなか珍しく、日本でもまだ本当に数えるくらいしか上演されていないようで、私もまったく知りませんでした・・・。

ストーリーは、要は、お城に幽閉されているお姫様が、王子様がやってくるのを待ち望んでいるところ、遍歴騎士(パラダン)として王子がやってきて、色々どたばたはあったものの、最後は結ばれる、というものです。(省略し過ぎかもですが・・・)

主催は、ジョイ・バレエストゥーディオというバレエ教室で、オーケストラはバロックの楽器を使った古楽ですが、踊りはバロック・ダンスではなく、普通のクラシック・バレエでした。

物語が進む合間合間に舞曲がたくさん挟まれており、そういうときにバレエダンサーが踊るわけですが、とても美しく、リハーサルのときはずっと眺めていました!

今回は打楽器奏者の方のお手伝いで、”登場人物の一人が登場したときに鍵の音を鳴らす”という仕事もしました。
その登場人物は、大きな、厚紙か何かで出来た鍵を持ってステージに登場するのですが、その時に、オーケストラピットの中から、スプーン等のカトラリーを束ねたものを”じゃらじゃら~!”と鳴らして、音響効果のお手伝いをするのです。

リハーサルでは、張り切って鳴らしすぎ、”うるさいよ~”と怒られたり?しましたが、本番は、
まぁ上手くいったかな?と思います。

フルートパートでは、今回も菊池香苗さんにお世話になりました。
いつもありがとうございます!

あまりちゃんと写真が撮れませんでしたが、リハーサル中の舞台です。