2024年9月23日月曜日

無事終演しました

昨日のコルテ・デル・トラヴェルソvol.25 「フランス革命を生きた音楽家たち」は無事に終演いたしました。

信頼する仲間とともに、アンサンブルを楽しめたと思います。

ご来場くださった皆様、応援して下さった皆様、有難うございました。


昨日のアンサンブルでは、また継続して演奏していけたらと思っています。

またぜひよろしくお願いいたします!


 

2024年9月20日金曜日

イヤサント・ジャダン

  ♪22日の演奏会「フランス革命を生きた音楽家たち」に登場する音楽家紹介♪

今日は、イヤサント・ジャダン1769-1800)です♪


ヴェルサイユ宮殿でファゴット奏者として働いていた父を持つジャダンは、マリー=アントワネットが招いた一流の音楽家達を間近に見て育ち、9歳にして自作品が音楽雑誌に掲載され、その4年後にはコンセール・スピリチュエルで自作のピアノ協奏曲を演奏するという、早熟な音楽家だったようです。

1792年に作曲家でピアニストの兄を頼ってパリに移り、フェドー座でアシスタントとして働き始めます。

フェドー座は、ヴァイオリン奏者、ヴィオッティが設立した劇場で、オーケストラには優秀な奏者が集まっており、パイジェッロやチマローザ、モーツァルト、ドゥヴィエンヌらのオペラを上演し、また、ハイドンの交響曲なども演奏し人気を博していました。

いわゆる恐怖政治が敷かれた1793年~94年には、フェドー座は一時閉鎖に追い込まれますが、9411月には再開され、入場券を入手するのに34時間待つほどの盛況だったそうです。

1795年にパリ音楽院が設立されると、ジャダンはクラヴサン(チェンバロ)の教授に就任します。96年以降はピアノに変更されたこのクラスで、ジャダンは女生徒たちを指導しました。

ジャダンは、モーツァルトやハイドン等のウィーンの音楽スタイルの影響を受けており、構築的な作風を持っています。また一方では、他の音楽家と同じように、自発的にか、生き残るためにかは不明ながらも、愛国的な革命歌を作曲し、革命祭典にも出席していました。

1799年に結核を発症し、翌1800年に24歳の若さで亡くなりました。


***********

22日(日)の演奏会、まだお席がございます。

ご都合よろしければ、ぜひいらして下さい♪

***********

コルテ・デル・トラヴェルソ Vo.25
フランス革命を生きた音楽家たち
2024年9月22日(日) 昼公演14時 夜公演18時

【プログラム】
I. プレイエル:フルート四重奏曲 ニ長調 B.381
F. ドゥヴィエンヌ:フルート、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲  ハ長調 
F. ドゥヴィエンヌ:フルート四重奏曲 ロ短調 Op.16-1
H. ジャダン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.2-1
G.B. ヴィオッティ:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.22-2

【出演者】
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)、宮崎桃子(ヴァイオリン)、廣海史帆(ヴィオラ)、野津真亮(チェロ)

【会場】Spcae415 (中野区新井2-48-12)
【入場料】ご予約 4000円(会員3500円)
     当日 4500円(会員4000円)
【ご予約】メール cortedeltraverso@gmail.com
こちらのサイトからもご予約可能です。



2024年9月18日水曜日

プレイエル

 ♪22日の演奏会「フランス革命を生きた音楽家たち」に登場する音楽家紹介♪

今日は、イグナス・プレイエル(1757-1831)です。


オーストリア出身のプレイエルは、ウィーンでヴァンハルに師事した後、15歳でアイゼンシュタットのハイドンの弟子になります。
1783年にフランスに移住し、まさに革命の年である1789年には、ストラスブールの大聖堂楽長となりましたが、それも束の間、1791年にロンドンへと亡命します。
革命の影響で公の演奏会とともに教会での演奏も禁止されたためでした。

ロンドンで師と対決!?
ロンドンでは、クラ―マーの率いる演奏会シリーズ、プロフェッショナル・コンサートで活動します。
この頃、ロンドンではこのプロフェッショナル・コンサートと、ザロモンが率いていた演奏会シリーズがライバル関係にありました。
ザロモンはハイドンをロンドンに招きハイドンの作品を上演したのに対し、プロフェッショナル・コンサートではそれに対抗して、ハイドンの弟子であったプレイエルの作品を上演します。
ハイドンとプレイエルは職業上ライバル関係の構図に入れられてしまいますが、個人的には良い関係を維持していたようです。

プレイエルの作品は当時の聴衆の趣味に非常に合致したもので、ロンドンでも大きな成功を収めます。


フランスに戻って・・・
1795年にフランスに戻ったプレイエルはまずストラスブールに行きますが、革命の影響によって自身の勤めていた大聖堂も含めて教会が非常に荒廃しているのを見て、パリに居を定めることにしました。
パリの地で、その後39年間続くことになる楽譜出版の会社を立ち上げ、さらに1807年にはピアノ製作会社、プレイエルを創設します。息子とともに経営したこのプレイエル社のピアノはショパンにも愛され、そして現在でも製作を続けています。

********

22日、ご来場をお待ちしております♪

********

コルテ・デル・トラヴェルソ Vo.25
フランス革命を生きた音楽家たち
2024年9月22日(日) 昼公演14時 夜公演18時

【プログラム】
I. プレイエル:フルート四重奏曲 ニ長調 B.381
F. ドゥヴィエンヌ:フルート、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲  ハ長調 
F. ドゥヴィエンヌ:フルート四重奏曲 ロ短調 Op.16-1
H. ジャダン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.2-1
G.B. ヴィオッティ:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.22-2

【出演者】
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)、宮崎桃子(ヴァイオリン)、廣海史帆(ヴィオラ)、野津真亮(チェロ)

【会場】Spcae415 (中野区新井2-48-12)
【入場料】ご予約 4000円(会員3500円)
     当日 4500円(会員4000円)
【ご予約】メール cortedeltraverso@gmail.com
こちらのサイトからもご予約可能です。


2024年9月17日火曜日

フランソワ・ドゥヴィエンヌ

♪22日の演奏会「フランス革命を生きた音楽家たち」に登場する音楽家紹介♪


今日は、フランソワ・ドゥヴィエンヌ(1759-1803)です。


フルートの音色、技巧を余すことなく生かした作風で、今なお多くのフルート奏者に親しまれているドゥヴィエンヌ。

そのドゥヴィエンヌのパリでのキャリアは、20歳でオペラ座の第5ファゴット奏者に就任したことから始まります。

ファゴット奏者として演奏する傍ら、同じオペラ座の第1フルート奏者、フェリックス・ローの下でフルートの研鑽を積み、後にフルートの名手として活躍するための素地を築きます。


オペラ座を1シーズンで辞めたドゥヴィエンヌは、ロアン枢機卿の下で音楽家として働き始めますが、同時にパリの様々な演奏会で演奏するようになり、特にコンセール・スピリチュエルでは高い称賛を得て、人気演奏家となります。

また、ドゥヴィエンヌは1781年にフリーメーソンに入会しています。啓蒙主義を実践していく場であったフリーメーソンには当時、音楽家も多く入会しており、ブラヴェやゴセック、モーツァルトなども加盟していました。
ドゥヴィエンヌはロージュ・エ・ソシエテ・オランピックというフリーメーソンの中の音楽家の集まり(ロッジ)に属し、このロッジが定期的に開催していた演奏会にオーケストラ奏者として出演していたようです。
このオーケストラの名声は高く、マリー=アントワネットも仲間の貴族らと頻繁に聴きに来ていました。


さて、1780年からロアン枢機卿の下で音楽家として働いていたドゥヴィエンヌですが、1785年に枢機卿がヴェルサイユ宮殿の鏡の間で逮捕されるという事件が起こります。
マリー・アントワネットを巻き添えにした有名な詐欺事件、「首飾り事件」です。逮捕された枢機卿は裁判の結果、無罪となりましたが、国王は枢機卿を左遷し、ドゥヴィエンヌは職を失うことになります。

その後、ドゥヴィエンヌがどのように生計を立てていたのか不明な時期はあるものの、1789年にフランス革命が起きた時には、ドゥヴィエンヌはテアトル・ド・ムッシューという劇場オーケストラの第2ファゴット奏者を務めていました。 

そして1790年に、ゴセックが統率していた国民軍軍楽隊に入隊します。ドゥヴィエンヌもまた革命歌を作曲し、そして革命の式典が行われる際には、人々の住む町に出向いて、式典当日に歌うための賛歌を指導したそうです。

そのような革命の渦中にありながら、1794年に1キーフルートのための教則本を出版、そして1795年には、パリ音楽院が設立されると同時にフルートクラス一級教授に就任します。


波に乗っているかに見えたドゥヴィエンヌですが、革命による心労か、精神を病み、1803年に精神病患者を収容するシャラントンの病院で、4ヶ月の入院の末、亡くなります。まだ43歳の若さでした。

*********

ドゥヴィエンヌの音楽は、華やかでありながら時に哀しく、時に激しく、そしてラテンの血を感じさせる! と個人的には思っています!

ぜひ、22日、革命に翻弄された音楽家の作品を聴きにいらして下さい♪

********
コルテ・デル・トラヴェルソ Vo.25
フランス革命を生きた音楽家たち
2024年9月22日(日) 昼公演14時 夜公演18時

【プログラム】
I. プレイエル:フルート四重奏曲 ニ長調 B.381
F. ドゥヴィエンヌ:フルート、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲  ハ長調 
F. ドゥヴィエンヌ:フルート四重奏曲 ロ短調 Op.16-1
H. ジャダン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.2-1
G.B. ヴィオッティ:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.22-2

【出演者】
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)、宮崎桃子(ヴァイオリン)、廣海史帆(ヴィオラ)、野津真亮(チェロ)

【会場】Spcae415 (中野区新井2-48-12)
【入場料】ご予約 4000円(会員3500円)
     当日 4500円(会員4000円)
【ご予約】メール cortedeltraverso@gmail.com
こちらのサイトからもご予約可能です。


2024年9月16日月曜日

フランス革命とゴセック

♪22日の演奏会「フランス革命を生きた音楽家たち」に登場する音楽家紹介♪


まずは・・

フランソワ=ジョゼフ・ゴセック です。

みんなが知っている有名な「ガヴォット」を作曲したゴセックですが、実は、フランス革命と強いつながりを持った音楽家でした。

ベルギー出身で、パリでオーケストラを創設したり、演奏会シリーズ、コンセール・スピリチュエルの理事を務めたりして、フランス音楽界に確かな足がかりを作っていたゴセック。

フランス革命が勃発すると、共和派に強く傾き、国民軍軍楽隊に入隊、中心的存在になります。

大多数の国民が読み書きできなかったこの時代に、音楽の力で革命の士気を高めるために結成されたこの軍楽隊の主な任務は「革命祭典」で演奏することで、そのために作曲された「革命歌」は1789年から1794年までの5年間に2300曲にも及んだそうです。

ゴセックも新体制を称える歌曲、合唱曲、吹奏楽曲などを量産するようになります。

1792年に、軍楽隊員育成のため、国民軍音楽学校が設立されますが、この学校が翌年に国立音楽院に変わり、そして1795年にはパリ音楽院となります。

ゴセックはこのパリ音楽院で視学官、そして作曲科の教授に就任します。

1804年には、その革命への貢献を称えられ、ナポレオンが制定した栄典であるレジオン・ドヌール賞を授かっています。

*********

22日、まだお席ございます。
ぜひ聴きにいらして下さい♪

*********

コルテ・デル・トラヴェルソ Vo.25
フランス革命を生きた音楽家たち
2024年9月22日(日) 昼公演14時 夜公演18時

【プログラム】
I. プレイエル:フルート四重奏曲 ニ長調 B.381
F. ドゥヴィエンヌ:フルート、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲  ハ長調 
F. ドゥヴィエンヌ:フルート四重奏曲 ロ短調 Op.16-1
H. ジャダン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.2-1
G.B. ヴィオッティ:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.22-2

【出演者】
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)、宮崎桃子(ヴァイオリン)、廣海史帆(ヴィオラ)、野津真亮(チェロ)

【会場】Spcae415 (中野区新井2-48-12)
【入場料】ご予約 4000円(会員3500円)
     当日 4500円(会員4000円)
【ご予約】メール cortedeltraverso@gmail.com
こちらのサイトからもご予約可能です。



2024年9月6日金曜日

無理をしない、でも、あきらめない

先日、22日の演奏会のためのリハーサルで、池袋に行ってきました。

空き時間に近くをお散歩。
池袋も、一歩路地に入ると、普通の家や小さな神社などがあって面白い。








近くに、自由学園明日館という、演奏会などにも使われている歴史ある建物があり、そこにも行ってみました。

中には入れない時間だったので、外から眺めただけですが。

「婦人之友社」という出版社が隣にあって(自由学園を創立した羽仁もと子、吉一夫妻によって作られた出版社だそうです)、そこに、「婦人の友社」刊行物案内の掲示板が。
























目が止まった、『毎日が、ヨガ』という本。

目次のPart 1 の所。

”無理をしない、でも、あきらめない” 


なんだかグッと来たので、思わず撮影。

きっとヨガだけでなく、演奏にも、生活全般にも当てはまることなんだろうなぁ・・。

少し疲れていた心身が1つの言葉でリフレッシュされる。



この日の空はこんな、秋を感じさせる雲が浮かび。










リハーサル場所に戻って、また皆と音楽づくりをしました。







9月22日に共演して頂く皆さんのプロフィールです。

【ヴァイオリン】 宮崎桃子

桐朋学園大学卒業,東京芸術大学大学院修了。在学中,東京芸大バッハ・カンタータ・クラブに所属。第28回国際古楽コンクール<山梨>第3位。現在モダンおよびピリオド楽器での演奏活動や録音,指導の他,古楽器体験コンサート,室内楽ワークショップなどの企画・運営にも関わる。東京バッハ・カンタータ・アンサンブル,アンサンブル・パルナス・東京のメンバー。桐朋学園附属「子供のための音楽教室」元講師。日本女子大学助手。

【ヴィオラ】 廣海史帆

東京藝術大学を経て、同大学大学院を修了。第22回古楽コンクール〈山梨〉最高位、併せて栃木・蔵の街音楽祭賞を受賞。2007、08年、パリ・シャンゼリゼ管弦楽団より奨学金を受け、サント・ヨーロッパ音楽アカデミーに参加。NHK-FM「名曲リサイタル」、旧奏楽堂デビューコンサート等に出演。バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカ、横浜シンフォニエッタ等の公演・録音に多数参加している。

【チェロ】野津真亮

国立音楽大学音楽学部演奏学科卒業。東京藝術大学大学院古楽科修士課程修了。喜久里誼、藤森亮一、鈴木秀美各氏に師事。また、Philippe Muller、Anner Bijlsma各氏の指導を受ける。現在はオーケストラ・リベラ・クラシカ等のオーケストラ他、室内楽奏者として活動。録音は新井道代氏との「ハイドン:6つのディヴェルティメント Hob.IV:6-11」他。国立音楽大学大学院演奏助手、出雲芸術アカデミー講師。


皆さんとても素敵な演奏家です。

ぜひ9月22日、聴きにいらして下さい!

***********

コルテ・デル・トラヴェルソ Vo.25
フランス革命を生きた音楽家たち
2024年9月22日(日) 昼公演14時 夜公演18時

フルートを演奏する人には馴染み深い、フランソワ・ドゥヴィエンヌをはじめ、
フランス革命の時代に活動した音楽家たちの作品を取り上げます。
革命が彼らの人生にどのように影響を及ぼしたか、ということに迫りつつ、
知られざる室内楽曲をご紹介していきたいと思います。

【プログラム】
I. プレイエル:フルート四重奏曲 ニ長調 B.381
F. ドゥヴィエンヌ:フルート、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲  ハ長調 
F. ドゥヴィエンヌ:フルート四重奏曲 ロ短調 Op.16-1
H. ジャダン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 Op.2-1
G.B. ヴィオッティ:フルート四重奏曲 ハ短調 Op.22-2

【出演者】
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)、宮崎桃子(ヴァイオリン)、廣海史帆(ヴィオラ)、野津真亮(チェロ)

【会場】Spcae415 (中野区新井2-48-12)
【入場料】ご予約 4000円(会員3500円)
     当日 4500円(会員4000円)
【ご予約】メール cortedeltraverso@gmail.com
こちらのサイトからもご予約可能です。