昨日は、銀座の王子ホールで、河野彬フルートリサイタルを聴いてきました。
河野君は、私より大分若いですが、同じ大学出身で、同じく植村泰一先生にお世話になっていたので、先生の勉強会などで、コロナ前までは割と良く会っていました。
河野君の印象は、まず、顔が広い、好奇心が旺盛、音楽にまっすぐ、という感じでしょうか。
昨日のリサイタルも、河野君ならではの、素晴らしいものでした。
ルイロットのフルートとエラールのピアノという19世紀の楽器の組み合わせ、ほぼ埋まっている客席、なにより、河野君とピアノの高橋ドレミさんの音楽性。
私が河野君が特にすごいと思うのは、そのステージ上での”プレゼンテーション力”なのですが、昨日も、それによって、聴いている方は、”珍しい楽器の演奏会”というところを超えて、すんなりと音楽そのものに入れたと思う。
フルートって、音楽って、芸術って・・・、と色々な面から考えさせられる、良い演奏会でした。
客席に若い人が多かったのも良かった。
そして、本プログラムを吹き切ったあとに、アンコールの2曲目として、フォーレのファンタジーを、まるで鼻歌でも歌うかのように軽々と吹いた、その力量に驚きました。