レッスンも本格的に始まって、御茶ノ水の教室にも行ったりしながら、1月のトラヴェルソの本番とモダン・フルートの本番の、それぞれのリハーサルが入り組んできて、それなりに忙しい気持ちになります。
が、その時々で目の前のことに集中しようと思います。
今日は、夕方、駅から帰ってくる時に、いつもと違う道を歩いたら、ちょうど少し高台になっていて、向こうの方に富士山のシルエットが見えました。
こんなに近所なのに、今まであまりちゃんと見ていなかったな~と思いました。
過去の栄光や不確定の未来よりも、今日という日を大切に
という言葉を思い出しました。(前に雑誌で読んで書き留めておいた…)
昨日は、チェンバロの中川岳さんと21日の松明堂での演奏会のための初リハーサルでした。
すごく才能のある人・・と言ったら、ご本人は嫌がるかもしれませんが、
頭も良くてチェンバロも上手で人柄も良くて、
こういう方が世の中にいらっしゃるのだなぁ・・・と思ってしまう。
一緒に演奏していると、その音楽と響きが本当に豊かで、大海原にいる気分になります。
でも迷子になることはなくて、ちゃんと道先案内もしっかりしてくれるので、
ちゃんと港に辿り着けます。
タイトルの「中国地方の子守歌」。
1月13日の、「所沢市新春の集い」で演奏します。
中国地方に伝わる子守歌を、山田耕作が伴奏も書いたもの。
その楽譜の、ダイナミクス(強弱)や表情の指示がものすごく細かい。
1音1音に対して、これはp、これはpp、これはf、とか書いてある感じ。
そして、それぞれの間のクレシェンドやディミヌエンドや表情指示も細かく書いてある。
外国人にも演奏できるように書いたのかな? とか、
最近の若いもんはこのくらいせんと一本調子で演奏しよる、と思って書いたのかな? とか思った。
でもよく考えたら、18世紀に大著「フルート奏法試論」を書いたクヴァンツも、
その本の中で、そのように細かく、ダイナミクスやニュアンスを考えなさい、と書いていた。
考え抜いて、でもその先にある、自然に聞こえるところまで、もっていきたい。