2022年9月23日金曜日

ディドンの死 ~フランス・バロックのカンタータと器楽曲~

9月4日でコロナの自宅療養は終わったのですが、その後、後遺症的な疲労倦怠感が続き、まだ少しぐずぐずしています。
演奏会、レッスン、その他色々できず、少し動いては寝て・・、の生活をしていました。

家族や周りの方にとても迷惑をかけ、それでもすごく協力してもらって、すこしずつ元に戻りつつあります。
健康って本当に有難い!
自分が元気な時は、周りを助けられる人になりたいと思いました。



それで、早速、演奏会の話題なのですが・・・、
10月13日に、フレンチ・カンタータを中心とした演奏会に出演します。
私が最近はまった、中世の合唱の指導をされている夏山美加恵さんを中心としたアンサンブルです。

夏山さんの歌を初めて聴いたときは、なんて繊細な声なんだろう、と驚きましたが、数年前に初めて共演させていただいたときは、その最初のリハーサルでもっと驚きました。

なんというか、その ”歌い込まない感じ” がすごく新鮮で、使っている息の量もすごく少なそうだったので、「本番はもっと声出すんですよね?」とか聞いてしまったくらいです。
でも、「いえ、本番もこんなもんですよ。」というお返事でした・・。

その ”歌い込まない感じ” というのが、”モーダル唱法” (夏山さんのオランダでのお師匠さんが、中世のものを歌う時などに最適だと考案した)という発声を徹底的に訓練した賜物なんだ、というのが、私が最近、夏山さんの合唱のグループに参加して、分かったことです。

私はこの ”モーダル唱法” で歌うと、すごく ”瞑想” しているような状態、今どきに言うと ”マインドフル” な状態に入りやすいのですが、それは、多分、自分が ”調っている” ということだと思うのです。

自分が調っている時にこそ、他者とも協調できる、響き合える、というわけで、演奏会でどのような響きが生まれるか、ぜひ聴きにいらして頂けたら嬉しいです!
注)歌のことばかり書いてしまいましたが、演奏会では私はトラヴェルソを演奏します。


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1013日(木)昼公演14時、夜公演19時
ディドンの死
~フランス・バロックのカンタータと器楽曲~

18世紀フランスの世俗カンタータの歌詞の多くはギリシア神話や古典の叙事詩などを題材としたものでした。中でもギリシアの著名な詩人ヴェルギリウスによって書かれた「アエネイス」の登場人物、カルタゴの女王ディドーネ(フランス風のはディドンと呼ぶ)とアエネイス(エネー)の悲恋の物語は当時から多くの人々の心を打つものであったことでしょう。今回の演奏会ではフランス・バロック時代に活躍した作曲家、ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1677~1737)の作品「ディドンの死 La mort de Didon」そして同時代のすぐれたカンタータ作曲家 ルイ=二コラ・クレランボー(1676~1749)の最高傑作 カンタータ「オルフェ L'Orfe」を、フランソワ・クープラン(1668~1733)によるコンセールと共にお送りいたします。



【プログラム】
M.P.deモンテクレール:カンタータ「ディドンの死」
F.クープラン:「コンセール集」より
N.クレランボー:カンタータ「オルフェ」 他

【出演】
夏山美加恵(歌)
新井道代(フラウト・トラヴェルソ)
佐藤駿太(バロック・ヴァイオリン)
西谷尚己(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
村上暁美(チェンバロ)

【会場】日暮里サニーホール コンサートサロン
【入場料】4500円 ペア券8000円(全席自由)
【チケットお取り扱い、お問合せ】メール didoncantata@gmail.com
 https://tiget.net/events/183139