何年か前から、中世の教会音楽を歌うアンサンブルに参加していますが、
今度5月31日に、千葉のさや堂で演奏会があります。
このアンサンブルで歌うようになって、私の中で音楽の捉え方、音の作り方が大きく変わった、と自分では思っています。
リーダーの夏山美加恵さんから習う発声は、”モーダル唱法”と言って、オランダで中世音楽を牽引しているレベッカ・スチュワート女史が提唱しているものだそうです。
大きな声より、息に乗せる声。身体をリラックスさせて呼吸に身をゆだねる。
”歌う”というより、”瞑想”、”祈り”。
音楽は元々、楽譜から始まったものではなくて、体を使って耳を使って頭を使って、空間と響きとともにあったもの。
それを書き留めようとしたものが楽譜。
・・・そういうことを、自分なりに感じ取りながら、歌っています。
演奏のときには、当時の記譜法の楽譜を一つの大きな譜面台に乗せて、みんなでそれを見上げて歌います。
みんな、それぞれの体を持っているけど、みんなで一緒に呼吸をして、みんなは私、私はみんな、みたいな感じで、すごく融合した感じになります。
なぜ、千葉でいつも演奏会をしているかというと、さや堂という会場が本当に響きが素晴らしく、ここでしか出来ないことがある、という考えからです。
響きの中で倍音が豊かに聞こえ、それが多声音楽に発展していった・・、という話を聞いたことがあります。
まさにそのような豊かな響きの中で、中世の時代の傑作、”トゥルネ―のミサ曲”をお聴きいただければ嬉しいです。
こちらから、少し前の練習風景動画をご覧いただけます。
********
『トゥルネ―のミサ曲』
2025年5月31日(土)
14:00, 18:00開演 (開
14世紀 北フランス トゥルネー大聖堂で歌われた聖母への典礼音楽
14世紀、北フランス(現在のベルギー)のトゥルネーにあるノートル・ダム大聖堂で編まれたミサ曲、トゥルネーのミサ。この作品は、中世ヨーロッパ音楽の旧式「アルス・アンティクァ」と新式「アルス・ノーヴァ」という二つの異なるスタイルを融合させた画期的なもので、後世のミサ曲の手本ともなった歴史的な名作です。
本公演では千葉市美術館さや堂ホールの壮大な響きを活かし、ムジカ・パラフォニスタがトゥルネーのミサ曲を当時同じ聖堂で歌われた聖母のためのグレゴリオ聖歌もあわせて演奏いたします。
大聖堂のような美しい残響が生み出す、中世音楽の幻想的な響きに包まれる特別なひとときをぜひお楽しみください。
14世紀 北フランス トゥルネー大聖堂で歌われた聖母への典礼音楽
14世紀、北フランス(現在のベルギー)のトゥルネーにあるノートル・ダム大聖堂で編まれたミサ曲、トゥルネーのミサ。この作品は、中世ヨーロッパ音楽の旧式「アルス・アンティクァ」と新式「アルス・ノーヴァ」という二つの異なるスタイルを融合させた画期的なもので、後世のミサ曲の手本ともなった歴史的な名作です。
本公演では千葉市美術館さや堂ホールの壮大な響きを活かし、ムジカ・パラフォニスタがトゥルネーのミサ曲を当時同じ聖堂で歌われた聖母のためのグレゴリオ聖歌もあわせて演奏いたします。
大聖堂のような美しい残響が生み出す、中世音楽の幻想的な響きに包まれる特別なひとときをぜひお楽しみください。
Music Paraphonista ムジカ・パラフォニスタ
中世ヨーロッパの典礼音楽を主なレパートリーとした声楽アンサンブル。グレゴリオ聖歌の歌唱をプログラムの基本とし、当時使用されていた楽譜の写本を読みながら演奏する。また歴史、音楽的背景や理論を理解し、それらにふさわしい発声法を取り入れて演奏に臨む。
Cantores: 新井道代、井上美鈴、久保田里奈、寺村朋子、夏山美加恵、望月桂子、安邨尚美
渡辺研一郎
《会場》
千葉市美術館さや堂ホール
千葉県千葉市中央区中央3丁目10−8
JR千葉駅より徒歩約15分
京成千葉中央駅より徒歩約10分
美術館地下に無料駐車場有り(但し車高155㎝以下)