2022年12月13日火曜日

バルトルド・クイケン先生演奏会

 一昨日は、みなとみらい小ホールでの、バルトルド・クイケン J.S.バッハ フルートソナタ全曲演奏会に行ってきました。

クイケン先生には、オランダのデン・ハーグ王立音楽院で、計5年もお世話になりました。
(最後の2年は、ウィルバート・ハーツェルツェット先生のレッスンと半分ずつ受けていました)

一昨日は、自分がクイケン先生のお腹の中にいるような、不思議な感覚でした。
トラヴェルソのレパートリーとしては、最高峰に難しい部類に入るバッハのソナタですが、
それよりも、リラックスした、音楽の喜びに満ちた演奏で、自分が広く開放されていく感じを味わいました。

習っていた時は自分も必死で未熟で、先生の素晴らしさに素直に気が付けない時もありましたが、改めて、古楽、そしてフラウト・トラヴェルソという楽器の分野を開拓して牽引してきた人の、”凄さ”を感じたように思います。

”凄さ”というのは、神がかり的な何か、とかではなくて、いつも音楽と周りの人に愛情を持ち、自分を律し、自分の道をひたすら歩いてきた人なのだなぁと今さらながらに深く感じました。

演奏会後、前田りり子先生などクイケン先生の弟子仲間、チェンバロの渡邊順生先生達とご飯に行き、久しぶりにクイケン先生のおしゃべり(色々な示唆が詰まっていて興味深い)を聞いて、良い時間を過ごしました。