2022年2月15日火曜日

野口体操

 1年半くらい前から、野口体操を習っています。

野口体操は、野口三千三先生という、東京藝術大学で80年代まで体育の教授をされていた方によって創始された体操です。

藝大では、よく ”こんにゃく体操” と呼ばれていたそうで、人に野口体操のことを話すと、結構な確率で、「あ、こんにゃく体操のことね!」と言われたりします。

”こんにゃく” からもイメージされるように、この体操は外から見た感じでは、
”ぐにゃぐにゃ、ぐでんぐでん” に見えるかも知れません。

でも、私の解釈では、”ぐにゃぐにゃ、ぐでんぐでん” に見えるのはあくまでも結果であって、やっている人が、自分の体の重さを感じて、地球の重力と対話しながら動いていると、そのように見えるのだと思います。

野口体操の良さは、実際にやってみると最も分かると思いますが、私は、野口先生が遺してくださった言葉も大好きで、野口体操の本を読むのも好きです。


今朝、思い出した野口体操の言葉は、「ぶら上がる」。



草が地面から生えて上に向かってすくっと立っている時、
根っこで地球と繋がり、地上に見えている部分は固定されることなく、
風が吹けばゆらゆらと揺れている。

この状態を、”ぶら上がっている” と野口体操では言います。
”ぶら下がっている” 状態を、ただ方向を変えただけ、ということです。

私たちが「立つ」ときも、”ぶら上がっている” 状態が動きの可能性が最も大きいのではないか、ということです。

そんなことを、動きながら体で実感できるのが野口体操です。